令和5年9月17日(日)、日置市観光協会と稲荷神社の主催による「第七回稲荷神社将棋大会~清明戦~」が開催されました。
こちらの記事では大会当日の模様をお伝えします。
稲荷神社将棋大会とは
鹿児島最古のおいなりさん「稲荷神社」
「稲荷神社将棋大会」は、鹿児島最古のおいなりさんとして親しまれている稲荷神社(日置市東市来町)で開催されている将棋大会で今年で7回目となりました。一昨年は稲荷神社の御鎮座からちょうど800年であることを記念し「鎮座800年記念稲荷神社将棋大会」、昨年は「第六回稲荷神社将棋大会~清明戦~」が開催されました。
昨年より鹿児島唯一のタイトル戦となる「清明戦」も新たに加わり、令和5年9月17日(日)に「第七回稲荷神社将棋大会~清明戦~」として開催。各クラスの予選から決勝戦までを東市来文化交流センター、そしてS級の優勝者は稲荷神社でのタイトル挑戦権を獲得します。
大会データ
主催 | (一社)日置市観光協会、稲荷神社 |
共催 | 日本将棋連盟さつま支部 |
特別協賛 | 指宿白水館、沈壽官窯 |
後援 | 日置市、日置市教育委員会、(公社)日本将棋連盟 |
日時 | 令和5年9月17日(日) |
場所 | 東市来文化交流センター(鹿児島県日置市) |
クラス | S級(全国大会優勝経験者・都道府県代表経験者+一般参加枠※四段以上) A級(二段以上) B級(級位者~初段) |
審判長 | 冨田誠也四段 |
開会式
開式の言葉
日置市観光協会副会長 秋嶺健 様
今年も(一社)日置市観光協会の秋嶺副会長が大会開催宣言を行いました。
日置市観光協会会長 挨拶
日置市観光協会会長 橋口修治 様
鹿児島県日置市は県西部、薩摩半島のほぼ中央に位置する都市。「陶芸の町 美山」「日本三大砂丘の1つ・吹上砂丘」など魅力的な観光資源を持ち、鹿児島市から電車で20分弱というアクセスにも強みがあります。
一般社団法人日置市観光協会は令和元年設立。「観光や地元事業を支える人材の発掘、育成」を掲げ、日置市の観光産業発展に取り組んでいる団体です。
今年も日置市観光協会さんのご協力のおかげで鹿児島県最大級の将棋大会を開催することができました!
SNSなどを活用した、インターネット上での情報発信も精力的に行っています。ぜひ以下からフォローもお願いします。
>>日置市観光協会ホームページ>>日置市観光協会note>>日置市インスタグラム
稲荷神社宮司 挨拶
稲荷神社宮司 中木屋豊
鹿児島県で最古とされる稲荷神社。承久3年(1221年)に島津忠久公が薩摩守護職に任用された折に創建されたと伝えられ、一昨年で御鎮座からちょうど800年を迎えました。今年はNHKの連続テレビ小説にも登場した国の天然記念物に指定されている「ヤッコソウ」も発生(10月下旬~11月中旬)し、月ごとにデザインの変わる御朱印をお受けするために県内外問わず毎月多くの参拝者が訪れます。
将棋という日本の伝統文化を通して礼儀を育み、敬意や感謝の気持ちを持って人と接する心を持つこと。
そして将棋が好きな方々の交流と、日置市の魅力をたくさんの方に知って頂けることを願い毎年将棋大会を開催しています。
日置市長 挨拶
日置市長 永山由高 様
昨年に引き続き今年も永山市長にご来賓いただきご挨拶を賜りました。あいにく本日は各集落で行われる敬老会のイベントも重なり、非常にお忙しい合間を縫ってご出席くださいました。東京や和歌山などを始め、県内外より日置市へお越しになった皆さまへ歓迎の言葉をお話しいただきました。稲荷神社将棋大会参加をきっかけに日置市の魅力を感じていただけたら幸いです。
第十五代 沈壽官先生 挨拶
沈壽官窯 第十五代沈壽官 先生
今大会は特別協賛として【沈壽官窯】さんに新たに加わっていただきました。第十五代沈壽官先生のご厚意により、稲荷神社将棋大会ひいては日置市全体の盛り上がりに貢献できればと今回の各クラスの優勝者には白薩摩焼の特製盾が贈られることになりました。書体は県内でも有名な書道家の松藤先生、そして創作は沈壽官先生という大変貴重な作品が奉納され、その美しい白薩摩焼の佇まいは思わず息を吞むほどでした。
冨田誠也四段 挨拶
日本将棋連盟プロ棋士 冨田誠也 四段
今回来訪プロ棋士の冨田誠也四段にもご挨拶を賜りました。全国の将棋ファンからも大変人気がある先生で、特に今回は冨田先生に会ってみたいからという理由で初めて稲荷神社将棋大会に参加してみたという方々もいました。勝ち負けだけではなく、大会に出ることで一生繋がりのある出会いが生まれることを参加者の皆さまに爽やかにお話されました。
大会の様子
今大会もS級・A級・B級の3クラスに分かれて実施。過去最高人数となる100名近くの選手たちが激闘を繰り広げました。
今大会の模様は以下です。後ほど写真と共に紹介して参ります。
- マルシェの開催と日置市特産品販売ブース
- 去年に引き続き2回目!将棋ウェア・グッズの店頭販売
- 賞品総数なんと100本!参加者全員ハズレなしの豪華抽選会
- 自由対局と指導対局
- 各クラスの大会結果
- 鹿児島唯一のタイトル「清明(せいめい)」をかけた戦い
- 冨田誠也四段による指導対局、及びタイトル戦の大盤解説会
マルシェの開催と日置市特産品販売ブース
来場者のお腹を満足させるべく、日置市にご縁のある店舗が会場に出店してくださいました。稲荷神社にちなんだ特別メニューや、大会参加者以外にも各店舗のファンがマルシェに訪れて会場が盛り上がっていました!
出店協力:cafe Jさん、miribread&coffeeさん、湯の町キッチンさん、タルホさん
例年通り日置市の特産品販売ブースも設けられ、日置市に来訪したお土産を購入される方もいて特産品をアピールする絶好の機会にもなりました。ぜひ日置市特産品ネットショップの方もご覧ください。
清明戦2回目の出店!将棋グッズ・ウェア専門店
様々な将棋グッズやTシャツを取り揃える【9×9universe】さんが今年も大分県からお越しくださり、今大会では二度目となる展示販売を行ってくださいました。最近では全国各地の将棋大会からも出店依頼の声がかかるようにもなり、今ではすっかり人気ショップの仲間入りをされました。
そんなお忙しい中にもかかわらず、今年も清明戦に出店いただき心から感謝申し上げます!
朝の受付時点ですでにユニバースさんのTシャツを着た参加者の多いこと多いこと。特に兄弟・姉妹でお揃いのTシャツを着ているのは素敵でした!
清明戦に合わせて新作を製作されてくるなど、今年も多いに大会へ貢献してくださいました。冨田先生は大会後の懇親会でもユニバースさんのTシャツを着用されていて、それを見た店主の方は感無量だったそうです。オンラインでも購入可能ですので、ぜひ店舗ホームページもご覧ください。
賞品総数なんと100本!参加者全員ハズレなしの豪華抽選会
豪華賞品の当たる抽選会は今年も行われ、日置市の特産品詰め合わせを始め冨田先生のサイン色紙などなんと賞品総数は100本!
今年は大会に参加された人全員が日置市での楽しい思い出を持ち帰ってもらえるよう、日置市観光協会の皆さまが頑張って定員100名分の賞品をご用意してくださいました!
特別協賛の【指宿白水館】さんからも「指宿白水館ペア宿泊券」と大変豪華な賞品を今年もご提供いただきました!最後の最後まで「ペア宿泊券」が抽選では出ず、日置市観光協会さんの計らいで急遽その場にいる全員でジャンケン大会をして宿泊券獲得者を決めるという流れに!子どもから大人まで喜びや落胆の声が上がり、会場中に楽しそうな声が響いていました。
【指宿白水館】さん、いつも大会にご協力くださりありがとうございます!鹿児島が誇る最高クラスの宿【指宿白水館】、鹿児島旅行の際は是非ご利用ください。>>指宿白水館ホームページ
自由対局場と指導対局
残念ながら本戦に敗れてしまった参加者も自由対局部門へと移り、参加者同士声を掛け合って将棋を楽しんでいました。子どもさんの付き添いで来られた保護者の方も一緒に将棋を指して下さり、来場者みんなで将棋を楽しむ様子が見受けられ大変嬉しい限りです。後ほど、自由対局部門の入賞者は発表します!
また午前と午後の二部に分けて、冨田誠也四段の指導対局の時間も設けられました。指導対局時間が過ぎても先生の方から時間の延長を申し出てくださり、最後の一人まで丁寧にご指導していただきました。プロ棋士から直接指導を受けられる機会は鹿児島では大変貴重な機会となります。冨田先生ありがとうございました!
大会結果
各クラスで熱戦が繰り広げられました。結果は以下のとおりです。
S級(全国大会優勝経験者・都道府県代表経験者+一般参加枠※四段以上)
優勝 久保田 貴洋さん(宮崎)
準優勝 土田 竜之介さん(宮崎)
3位 阿部 俊貴さん(神奈川)
S級入賞者。左から、土田さん・久保田さん・阿部さん
A級(二段以上)
優勝 飯塚 諒太郎さん(福岡)
準優勝 飯塚 紗英さん(福岡)
3位 横尾 海舟さん(長崎)
A級入賞者。左から、飯塚(紗)さん・飯塚(諒)さん・横尾さん
B級(級位者~初段)
優勝 山口 慶太さん(熊本)
準優勝 大岩本 翔太さん(鹿児島)
3位 大坪 裕哉さん(鹿児島)
B級入賞者。左から、大岩本さん・山口さん・大坪さん
自由対局部門
最多対局賞 塩手 遥之さん(鹿児島)
最多白星賞 塩手 遥之さん(鹿児島)
※塩手さんは二つの賞を同時受賞となりました!おめでとうございます。
後日、何かしら良いことがあると思いますのでお楽しみに!
交流センターにて全てのクラス表彰終了後、稲荷神社へと移動し清明戦が開催されました。また会場片付けの際に参加者の皆さまにもご協力をいただきました!この場を借りて厚く御礼を申し上げます。
鹿児島唯一タイトル戦【清明戦】と大盤解説会
鹿児島県では唯一のタイトルとなる【清明(せいめい)】を掛けた対局が神社拝殿にて開催。
棋戦名は神社奉仕に大事な「清き明き心(邪心の無い、明朗で曇りなき心の意)」より命名されました。
今大会S級優勝者の久保田貴洋さん(宮崎)がタイトル挑戦権を獲得し、初代清明の竹下貴重さん(大分)と神社拝殿にて奉納対局を行います。
勝者には稲荷神社より【第二代目清明】の推戴状が贈られます。
また、副賞として入賞者には日本将棋連盟さつま支部の尾山支部長から今回も鹿児島焼酎のご提供もありました。
尾山支部長、今年もお気遣いありがとうございます!
別会場ではタイトル戦の模様が生配信され、冨田誠也四段による豪華な大盤解説会が行われました。
聞き手は今年も宮崎県の強豪アマ女流の方、そして去年初めて担当してくださった宮崎県の女の子にお願いしました。
運営者からお願いし、聞き手の女の子に冨田先生への質問もご用意いただきました。解説中に冨田先生が質問に対して丁寧にお答えくださり、プロ棋士へ直接質問できる貴重な機会にもなりました。
最後には会場を盛り上げてくださった冨田先生と聞き手のお二人に観戦者からも大きな拍手が送られました!
清明戦の対局結果は初代清明の竹下さんが見事タイトルを防衛し、来年は二代目清明位としてタイトル挑戦者を待ち受けます。
おわりに
「将棋普及活動」と合わせて「日置市観光事業」として取り組んでいる稲荷神社将棋大会。特に今大会は宿泊で来られた皆さまが地元の宿や飲食店を利用して、地元の温泉に入ったり美山を始めとする日置市の観光スポットも観に行って楽しんだよ!という、主催側として嬉しい声をたくさん聴くことができました。将棋大会に限らず日置市にまたいつでも遊びに来られてください!
大会へ参加してくださった皆様、運営へ協力してくださった皆様、開催の援助をしてくださった皆様、会場で彩りを添えてくださった皆様
本当に沢山の方に支えられ今大会を終えることができました。ありがとうございました!
第七回稲荷神社将棋大会~清明戦~
【主催】(一社)日置市観光協会、稲荷神社
【共催】日本将棋連盟さつま支部
【特別協賛】指宿白水館、沈壽官窯
【後援】日置市、日置市教育委員会、(公社)日本将棋連盟
【協力】cafe J、miribread&coffee、湯の町キッチン、タルホ、9×9ユニバース、沈壽官茶寮美山、ゆのはな、味覚、旅館 江楽園、やまさ旅館、遠見旅館、ヨシカズ電器、向湯田公民館、さつま将棋センター
※敬称略
記事担当:稲荷神社 益滿健太